レッツゴー!myRIO カート ~ラジコンカー目線のドライビングシミュレータ~

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"開発をスタートした時点で、これまで LabVIEWを全く使用した経験がなかったがe-Learningを利用することで基本的なLabVIEWの使い方を短い期間で習得することができた。開発段階ではどのように解決すればいいかわからない時にサンプルプログラムを参考にすることで、解決の糸口を見出すことができた。"

- 濱口 堅太 氏, 鳥羽商船高等専門学校 制御情報工学科3年

The Challenge:
誰もが憧れるスポーツカーの操縦だが実際に運転する機会は滅多にない。そこで、子供や初心者でも実際に車に乗って運転しているような臨場感を味わうことのできるドライビングシミュレータを製作し、多くの人に操縦することの楽しさを知ってもらう。

The Solution:
制御用パソコンに接続されたハンドルとペダルの形状をしたジョイスティックをユーザが操作する。その変化に対する信号を、無線LAN経由でラジコンに搭載された myRIOハードウェアに伝送し、駆動用モータとステアリングサーボの制御を行う。さらに、USBでmyRIOに接続されたWebカメラからの情報をインターフェースにリアルタイムに表示することで、誰でも簡単・安全に運転できるドライビングシミュレータを構築した。

Author(s):
濱口 堅太 氏 - 鳥羽商船高等専門学校 制御情報工学科3年

概要

子供や免許を持っていない人でも実際に車に乗って運転しているような臨場感が楽しめ、多くの人が操縦の楽しさを味わえるようなシステムを構築すべく、NI myRIOとLabVIEW、ラジコン、webカメラを使用して、誰でも簡単・安全に運転できるドライビングシミュレータを構築した。

 

背景

車輪のついた乗り物は子供にとっても身近なものであり、スポーツカーには憧れを抱き運転をしてみたいと思うものである。しかし、大半の人にとってこれは”夢”でおわってしまうものであり、大人になって、その”夢”をかなえてスポーツカーに乗る人はごくわずかである。

そこで登場するのはコンピュータグラフィックスで作り出されて世界を走る家庭用のレーシングゲームであるが、実際の風景を見ながら運転するのとは異なるため現実感がない。ゲームのように誰でも安全に楽しめて、CGよりリアルな風景で車の操縦を楽しむ方法が必要である。

その結果、実際の車より安価なラジコンカーを使用して、リアルなドライビングシミュレータを作ることができれば子供に希望を与えることができると考えた。そこでドライバーの目線から見える景色をモニタで表示しつつ、ハンドルとペダルを制御ができれば解決できると考え、本システムを開発した。

 

アプリケーションの概要とシステム構成

本システムはユーザが操作するための「制御用パソコン」と、ユーザからの命令を受け実際に動作する「ラジコンカー」で構成される。

制御用パソコンとインターフェースを図1に示す。まず、制御用パソコンにはユーザとのインターフェースが接続される。まず入力としてハンドルとペダルの形状をしたジョイスティックが接続されており、操作量を取得する。アクセルペダルは前進、ブレーキペダルはバックの役割をする。また情報や映像を表示するための大型ディスプレイが接続されている。

図1. 制御用パソコンとインターフェース

 

ラジコンカーの外観とその中身を図2に示す。ラジコンカーには、制御用パソコンからの命令を受信するmyRIOが搭載されている。myRIOに搭載されたUSB端子とハブを経由してカメラが2台接続されており、これによりラジコンカーから見える前方と後方の映像を取得している。

ラジコンカーにはステアリングをコントロールするためのサーボモータ、前進・後進するための推進力を得るための駆動用モータが搭載される。また駆動用モータに対してモータドライバの役割をするスピードコントローラが搭載される。これらはmyRIOとは別電源にて動作させる必要があるため、バッテリーが搭載されている。制御用パソコンとmyRIOは無線LANを使用して通信を行う。

図2. ラジコンカーの外観とその中身

図3に制御プログラムにおける各ハード間の情報伝達の模式図を示す。ラジコンカーの制御プログラムを構築するにあたりLabVIEWとmyRIOを使用した。各モータに送られるPWM信号は制御用パソコンに接続されたハンドルとペダルの形状をしたジョイスティックから得た値を数値計算しその計算して算出した値から生成される。その値はシェア変数を使用してmyRIO本体のVIに伝送される。myRIOからのモータ制御用のPWM信号をステアリング用サーボモータとスピードコントローラに送り、それぞれのモータを制御している。ラジコンカーに設置されたカメラは図1にあるように画面に映し出される。また、ハンドルの形状をしたジョイスティックの任意のボタンを押すことにより、画面に映す映像を後方に設置されたカメラへと切り替えることができる。

図3. 制御プログラムにおける各ハード間の情報伝達の模式図

機能、ソフトウェアモジュールで特に有用だと感じたのは、myRIOの無線LAN機能である。myRIOとパソコンの接続にはUSBケーブルでも使用可能だが、その場合自由に走行させるということができない。しかし、無線化することで自由に走行させることが可能となった。

 

NI テクノロジ採用の理由

他社から発売されているマイコンでも実現は可能であったがカメラの映像取得の仕方を考えると、LabVIEWに比べ難しい。無線LANを使用して機器と接続しようとするにはほかの製品だと難しいためmyRIOを用いて制作した。開発をスタートした時点で、これまで LabVIEWを全く使用した経験がなかったがe-Learningを利用することで基本的なLabVIEWの使い方を短い期間で習得することができた。開発段階ではどのように解決すればいいかわからない時にサンプルプログラムを参考にすることで、解決の糸口を見出すことができた。

 

まとめ

目的としていた子供や免許を持っていない人でも気軽に運転を楽しめるシステムができた。また、運転している人だけではなく、見ている人も含めて楽しむことができたので目的としていた以上のものができた。しかし、カメラの映像の処理など改善できるところはあるので、改善をしつつ今後も新たな機能を追加できればと考えている。本プロジェクトではmyRIOを使ったモータの制御やカメラ映像の取得など、今まで行ったことのない事ばかりであったが、課題解決だけではなくスキルアップにも繋がった。

 

鳥羽商船高等専門学校について

鳥羽商船高等専門学校は、三重県鳥羽市に所在し、商船学科、電子機械工学科、制御情報工学科という3つの学科がある。本システムは、制御情報工学(情報応用システム・組み込みシステムに関する工学)における実践的技術者としての専門知識と技術を学ぶ制御情報工学科の本科生によって制作される。

Author Information:
濱口 堅太 氏
鳥羽商船高等専門学校 制御情報工学科3年
Japan

Next Steps

本事例はYouTubeでご覧いただけます

 

 

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