帝京大学薬学部様向けiPadによる生体信号計測・モニタリングシステム

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"本システムにより、実験室で計測したデータをiPadを使用してリアルタイムに確認できることができ、さらに過去の実験データのPDFファイルをクライアント環境(iPad上)に保管し、環境に依存せずに実験データが活用することができるので、場所を選ばず復習やレポート作成が可能となりました。"

- 平澤 啓 氏, 株式会社 イー・アイ・ソル

The Challenge:
授業にiPadを導入したことで、従来の実験設備をiPadに対応したものに移行する必要があった。

The Solution:
アナログ入力ユニット「NI USB-6009」を使用してマウスの血圧と心拍数を計測しリアルタイムにデータファイルに保存し、Webアプリケーションを使って計測ソフトで保存したデータをリアルタイムに読み込み、血圧・心拍数ならびにマーカー信号をトレンドグラフに表示できる、生体信号計測・モニタリングシステムを開発した。

Author(s):
平澤 啓 氏 - 株式会社 イー・アイ・ソル

【概要】

技術の進化により、大学での教育・学習方法にも変化が認められるようになってきました。帝京大学薬学部では、2012年度入学生から学生全員がiPadを使用しており、実験設備も従来のものからiPadに対応したものに移行する必要がありました。イー・アイ・ソルでは、アナログ入力ユニット「NI USB-6009」を使用してマウスの血圧と心拍数を計測しリアルタイムにデータファイルに保存し、Webアプリケーションを使って計測ソフトで保存したデータをリアルタイムに読み込み、血圧・心拍数ならびにマーカー信号をトレンドグラフに表示できる、生体信号計測・モニタリングシステムを開発しました。

【背景・経緯】

帝京大学薬学部様では、IT を活用した教育環境づくりを積極的に進めています。
2012年度入学生からは学生全員がiPadを所有することを前提に、未来の医療関係業界を担っていく学生に対し新たな学び方を提供しています。

本システムは、現行の実験設備の後継設備として製作する「iPad対応の血圧・心拍数モニタリングシステム」です。システムの改善により、今までグループで共有していた動物実験の実験結果データが学生個々のiPad上に表示されることにより、個人の視点による実験データの活用が可能となります。

計測からWebアプリケーションまでワンストップでシステム検討・設計・開発・検証まで対応可能な株式会社イー・アイ・ソル が委託を受け、製造・構築を行いました。

【システム概要】

本システムは、2つのソフトから構成されています。

  • マウスの血圧・心拍数を計測する計測ソフト
  • 計測した情報をWebブラウザ上に表示する見える化ソフト(Webソフト)

計測ソフト は、NI 社製のアナログ入力ユニット(USB-6009)を使用し、血圧と心拍数を計測し、リアルタイムにデータファイルに保存します。本ソフトは、LabVIEWで製作しています。

見える化ソフト は、Webアプリケーションを採用し、計測ソフトで保存したデータをリアルタイムで読み込み、血圧・心拍数ならびにマーカー信号をトレンドグラフに表示します。また、過去に取得した計測データファイル(PDFファイル)を閲覧できる機能も備えています。

図1. システム構成

▼ 計測ソフト

■ 血圧・心拍数の計測を行うにあったって、以下の機器を使用しています。

  1. アナログ入力ユニット(NI 社製:USB-6009)
  2. 血圧トランスジューサ
  3. 血圧アンプ
  4. 心拍トランスジューサ
  5. 心拍アンプ
  6. パソコン(Windows7)

■ ソフトの機能・仕様は、以下になります。

  1. 最大測定時間:120分
  2. モニタリング信号:3チャンネル
    • 血圧波形信号:±10V固定
    • 心拍波形信号:±10V固定
    • マーカー信号:ON/OFF
      ※ マーカー信号とは、薬剤を投与した際のイベントを記録する為の信号
  3. サンプリング周波数:200 Hz固定
  4. 主な機能
    • 波形表示:3つの信号の波形を同時にトレンドグラフ表示
    • 縦軸表示:チャンネル毎に表示範囲の設定が可能(ただし、マーカー信号は除く)
    • 横軸表示:記録開始からの経過時間を表示し、表示範囲の設定が可能(単位:秒)
  5. 計測データならびに波形のファイル保存
    • 計測データならびにマーカー信号は、バイナリ形式で保存
    • 記録終了と同時に計測したデータから波形キャプチャをPDFファイルに保存
      ※ソフトより再度①の計測データを読み込みPDFファイルの再生成が可能です。
  6. 開発環境:LabVIEW2012開発システム

図2. 計測画面

 

▼ 見える化ソフト

■ 環境について

  1. 本ソフトは、Webアプリケーション(ASP.NET/C#)で作成しています。
  2. サーバー機は、帝京大学様が管理しているパソコンを使用しています。
  3. ネットワークは、帝京大学様の学内ネットワークを使用しています。

■ クライアント端末は、以下の端末を推奨しています。

Apple 社製        iPad 64GByte Wi-Fi 仕様

  1. OSバージョン:iOS6.xx      ~ iOS7.xx
  2. 動作保証ブラウザ:Safari
  3. PDF閲覧ソフト:GoodReader

■ ソフトの機能・仕様は、以下になります。

  1. クライアント接続数:最大8クライアント(同時接続時)
    波形リアルタイムモニタリング機能計測ソフトがリアルタイム保存しているバイナリファイルを読み込むことで、 リアルタイムに波形を表示することが可能となります。
  2. 波形表示は、JQuery を使用して実現しています。
    • 波形更新間隔:2秒
    • 波形表示:血圧・心拍数の波形、マーカー信号のポイント描画を同時にトレンドグラフに表示
      以下の機能があります。
      ・モード選択(リアルタイム表示/過去データ表示)
      ・マーカー信号ポイントへの移動
      ・次頁/前頁への移動
    • 縦軸・横軸設定:グラフ設定画面より、以下の設定が可能となります。
      ・横軸の表示時間
      ・血圧:平均グラフ表示の ON/OFF
      ・血圧:縦軸の最大値
      ・血圧:縦軸の最小値
      ・心拍数:縦軸の最大値
      ・心拍数:縦軸の最小値
  3.  実験データ閲覧機能
    過去に実施した実験波形データをダウンロードできます。ダウンロードファイルのファイル形式は、PDFファイルになります。フォーマットは、記録開始から記録終了までを出力し、 実験時間が長い場合は、30 分単位で改頁する方式としています。

図3. 波形リアルタイムモニタリング画面

図4. 実験データPDFファイル

【導入効果】

帝京大学様が方針として掲げる「iPadを活用した新たな学びの形」に沿ったシステムを構築することができました。

本システムにより、実験室で計測したデータをiPadを使用してリアルタイムに確認できることができ、さらに過去の実験データのPDFファイルをクライアント環境(iPad上)に保管し、環境に依存せずに実験データが活用することができるので、場所を選ばず復習やレポート作成が可能となりました。

株式会社イー・アイ・ソルでは、計測ソフト+Webアプリケーションによるネットワーク計測システムを更に推し進め、お客様の課題解決に繋げたいと考えております。

Author Information:
平澤 啓 氏
株式会社 イー・アイ・ソル
Japan

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