BMWでも採用:12気筒水素エンジン用HILシステム
Author(s):
Orazio Ragonesi - MicroNova
Industry:
Automotive
Products:
CompactRIO, FPGA Module, LabVIEW, Real-Time, Other Software
The Challenge:
近年、自動車業界では相次ぐリコールなどにより、安全性の確立が最優先課題となっています。また自動車の電子化により搭載するECUが増加しており、これに伴いECU開発の効率化に不可欠なHIL(Hardware-in-the-Loop)テストシステムの需要も拡大しています。
The Solution:
ナショナルインスツルメンツ(NI)製品を使用し、HILテスト用に「NovaSim」を開発しました。NovaSimは、HILアプリケーションの中でも車体制御(コンフォート/ボディ)、インフォテイメント、パワートレーンに適しており、NovaSimを使用すると、自動車メーカや部品メーカの様々な要件に柔軟に対応することができます。
" NovaSim Compact-HILは、BMWの12気筒水素エンジンコンセプトカーのECU開発に導入され、高品質なECUの開発に貢献しました。"
課題
近年、自動車業界では相次ぐリコールなどにより、安全性の確立が最優先課題となっています。また自動車の電子化により搭載するECUが増加しており、これに伴いECU開発の効率化に不可欠なHIL(Hardware-in-the-Loop)テストシステムの需要も拡大しています。HILシステムは自動車の開発・設計において、ECUを制御対象と接続せずにシミュレーションテストする工程に用いるシステムです。
このような中、MicroNova electronic GmbH社は、ナショナルインスツルメンツ(NI)製品を使用し、HILテスト用に「NovaSim」を開発しました。NovaSimは、HILアプリケーションの中でも車体制御(コンフォート/ボディ)、インフォテイメント、パワートレーンに適しており、NovaSimを使用すると、自動車メーカや部品メーカの様々な要件に柔軟に対応することができます。
特長
NovaSimはSimulink®との高い接続性と、I/Oを含む500 μ秒のループ速度により幅広いテストアプリケーションに対応することができます。また、ボードを追加することで様々なI/Oの仕様変更に柔軟に対応可能です。NovaSimにはモバイル使用に適した記録密度の高いシミュレータである「NovaSim Compact-HIL」
(図1)と、ベンチ用「NovaSim Fullsize-HIL」(図2)があります。NovaSim Fullsize-HILは、自動車や自動車部品の設計を目的とし、エラー/負荷シミュレーションなどの幅広いテストアプリケーションにおいて使用が可能です。このシステムは、FPGAテクノロジやLabVIEWなどによる柔軟性の高いモデルベース開発用テストソリューションです。いずれのシステムもNovaSim RTをベースとしており、特殊な仕様変更にも迅速に対応することが可能です。
システム構成
NovaSimのソフトウェアコンポーネントは、CANなどのSimulink用ブロックセット、LabVIEW、LabVIEW RT、LabVIEW FPGAなどで構成されています。LabVIEWを用いることでGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)の開発時間を短縮することに成功しました。ハードウェアコンポーネントの中枢となっているのは、ECUテスト用のエンジンHILボードとして機能するようにプログラムされた、再構成可能I/Oボード「NI PXI-7831R」(図3)です。これに加え、NIの信号調節ハードウェアとNI CAN(Controller Area Network)インタフェースも使用されています。このFPGAを備えたエンジンHILボードは、ソフトウェアを用いた回路構築と、高速なエンジン信号の正確な検出と生成が可能なため、ECU開発におけるテストスピード向上とコスト削減に貢献します。
NovaSim Compact-HILは、BMWの12気筒水素エンジンコンセプトカーのECU開発に導入され、高品質なECUの開発に貢献しました。その他、トランスミッションやボディー系のECU開発においても、NovaSimにより開発時間の短縮などの課題を克服しています。また、昨年実施されたLabVIEWのアップグレード(バージョン8.20)によって、エンジン駆動1サイクルあたりのループ速度がそれまでの3分の1である500 μ秒に短縮され、更に多くのHILSアプリケーションに対応することが可能となりました。同じシステムを使って効率よくテストを実施することで、時間とコストの削減を実現しつつECUの質を向上することに成功しています。
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