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LabVIEW FPGA + LabVIEW RT による人工衛星姿勢制御装置の評価モデル

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システム写真

Author(s):
神田 敏広 氏 - 株式会社計測技研

Industry:
Aerospace/Avionics

Products:
Real-Time Module, LabVIEW, PXI/CompactPCI, FPGA Module

The Challenge:
シミュレータの要件は、複雑なシミュレーションを高速・高精度に行うことが可能で、高機能(試験条件等の変更が容易)かつ低コストであること

The Solution:
クライアントの要求する速度と精度が極めて高いため(*1)、PXI-8176 + PXI-7831Rシステムをベースに、LabVIEW FPGAとLabVIEW RTで作成

"ソフトウェアの持つ演算精度・柔軟性と、ハードウェアのもつ確定性・堅牢性を同時に実現できました。"

課題

人工衛星の姿勢制御装置を開発しているNEC航空宇宙システム様の依頼で、装置の開発と評価のため、その構成要素の一つであるリアクションホイールアセンブリ(RWA)のシミュレータを開発する。RWAは4系統のホイールロータで構成される。姿勢制御装置がロータに対してトルク電圧を与えると、ロータはそれに従い回転し、回転数に応じたパルスを姿勢制御装置に返す。シミュレータの要件は、この複雑なシミュレーションを高速・高精度に行うことが可能で、高機能(試験条件等の変更が容易)かつ低コストであること

ソリューション
クライアントの要求する速度と精度が極めて高いため(*1)、PXI-8176 + PXI-7831Rシステムをベースに、LabVIEW FPGAとLabVIEW RTで作成した。今回、ロータの物理モデルとその実装案はクライアントから提示して頂いた。FPGA は浮動小数点演算ができない。そこで、複雑な物理モデルの計算はLabVIEW RTで行い、FPGAでは計算結果に基づきパルスを生成する処理を行うようにした。これにより、複雑なシミュレーションの高速並列実行が実現できた。プログラム担当者は、VHDLによるFPGAのプログラムは全く経験がなかったが、LabVIEW FPGA は通常のLabVIEW環境とほぼ同じ感覚でプログラミングできるので、全く抵抗なくFPGAプログラムの開発ができた。開発初期段階でのアルゴリズム検証は、FPGAエミュレータ環境を活用することにより、コンパイル時間を無駄に費すことなく、非常に早いサイクルで検証・修正を繰り返すことができた。結果として、開発期間を大幅に短縮できた。

また、LabVIEW RTにホストPCを接続することにより、全時系列データをロギングすることを可能にした。システムの完成後、クライアント立ち会いのもと、検証を行った。絶対精度に関してはFPGAのクロック精度(約10 ppm)がそのまま反映された。このため若干要求精度をオーバーするケースがあった。FPGAのクロック誤差を補償するロジックを組み込むことで対応したが、最終的には75 ppbの精度を持つPXI-6608のOCXOをFPGAの基準クロックとして使用することで、完全に解決することができた。

ジッタについてはハードウェアレベルの確定性を持つ。実測値でP-P約30ナノ秒、標準偏差8ナノ秒という、極めて優秀な成績を出した。(FPGAを周波数80 MHzで動作)比較的短い開発期間かつ低コストで、要求仕様を満たすシステムを完成することができたのは、PXI + LabVIEW FPGA+ LabVIEW RTというシステムと、その開発環境に負うところが大きい。

ソフトウェアの持つ演算精度・柔軟性と、ハードウェアのもつ確定性・堅牢性を同時に実現できた。最終的に納入したシステムは、開発コストが安いことは当然のことながら、専門検査員によって扱う必要のある搭載実機を使わずに済むという簡易性/経済性、万一の事故で高価な搭載実機を破壊するというリスク回避、これまでの評価環境と比較して飛躍的な評価精度向上が図れたこと等、多くのメリットにより、クライアントから好評を得ることができた。実際にこのシステムを利用し、評価精度に埋もれて発見できなかった別の問題を発見することができた等、姿勢制御装置の評価において新たな成果が得られている。

*1 シミュレーションループ5 kHz。
一周期あたりの絶対精度が0.1マイクロ秒以下。
一周期あたりのジッタが0.1マイクロ秒以下。

Author Information:
For more information on this Case Study, contact:
神田 敏広 氏
株式会社計測技研

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